「経済から福祉、子どもや暮らしなどでさまざまな困難に直面した時、どこに相談すればよいか、支援制度があるのかどうかわからず、途方にくれてしまいます。総合相談窓口が行政にあればよいですが、県内では未整備です。あったとしても足を運ばなければならず、内容を整理して伝えなければなりません。
困りごとは複数の要素が関係しあうため、ひとことで表せないことが大半です。おまけに話したくないことまで聞かれ、難しい用語も飛び交い、あげくにいくつもの部門を回されて精神的にまいってしまう人は多くいます。
つまり、情報を集めるチカラ、情報を整理するチカラ、そして足を運んで相談しようという気力がなければ支援につながらず、平時から孤立しがちな人にとっては絶望的です。一方、手を差し伸べる機関や人々の一覧がスマホにあり、対応方法を自分で見つけられると、前を向く気持ちが強まります。そんなポータルサイトを市民が作って行くことは、市民社会を進化させます。
災害で被災した時、被災者の細かいニーズと民間の創造的支援の迅速な出会いにもつながります。災害に強いコミュニティFMとの協働で、市民による市民のための強力なポータルになれば!
稲垣暁(災害・地域ソーシャルワーカー)、防災士、RBCラジオコメンテーター、(一社)災害プラットフォームおきなわ理事